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Helicobacter pylori 感染の抑制におけるL. reuteri ATCC 55730の除菌治療効果

Helicobacter pylori に感染し消化不良症状がある40名の成人を対象に前向き二重盲検プラセボ比較試験を行なった。

試験はL. reuteri ATCC 55730の摂取により胃でのHelicobacter pylori の菌数減少、消化不良症状の減少、さらには従来型抗生物質治療に対する影響について検証すべく実施された。

被験者は無作為にL. reuteri 群(1 x 108 CFU/日)とプラセボ群に分けられ28日間毎日摂取した。

その後、全員が3種類の抗生剤と胃酸抑制薬による10日間の治療を受けた。

試験開始時と4週間後に被験者全員の胃の組織サンプルを採集するための内視鏡検査、UBT(13C-urea breath test、尿素呼気法)、HpSA(H. pylori stool antigen、便抗原試験)を行った。

胃腸症状における変化の評価についてはGSRS(Gastrointestinal Symptom Rating Scale、)を用いた。

治療から4週間後、L. reuteri 群においてH. pylori の菌数の減少が確認され、UBTは33.8%から27.3%に減少(p <0.05)、HpSAも18.1 Net/Coから14.4 Net/Coに減少した(p < 0.05)。

これに対しプラセボ群では両パラメーター共に増加が見られた。

またL. reuteri 群において治療前のGSRS値が11.8であったのに対し、治療後は7.9となり有意な減少が確認された(p < 0.05)。

その一方で、プラセボ群のGSRS値は11.4 であったのが9.7に減少しただけだった(p = not significant)。

腹部膨張、排便障害、オナラに関しても改善がみられた。

その後のH. pylori 治療への影響に関して両群の差異は見られず、有害事象の報告もなかった。
 
結論:L. reuteriH. pylori 感染を効果的に抑制し、全般的に消化不良症状、特に腹部膨張、排便、オナラの発生を減少させた。また、L. reuteri は感染症に対する抗生剤治療においても影響、もしくは干渉もしなかった。

Reference

Inhibition of Helicobacter pylori Infection in Humans by L. reuteri ATCC 55730 and Effect on Eradication Therapy: A Pilot Study. Francavilla R, Lionetti E, Castellaneta SP, Magista AM, Maurogiovanni G, Bucci N, De Canio A, Indrio F, Cavallo L, Ierardi E, Miniello VL. (2008) Helicobacter 13:127-134.

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