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未熟児におけるカンジダの腸内定着予防のためのプロバイオティクスの役割:遅発性敗血症や神経学的転帰の発生

NICUで治療を受けている未熟児を対象として、2種類のプロバイオティクスが胃腸管のCandida 定着リスク、遅発性敗血症や神経学的転帰を低下させることができるか調査するための前向き無作為化試験を行なった。

体重が1,500g未満であった56名を含む249名の未熟児を、L. reuteri ATCC 55730(108CFU/日:Ⅰ群)摂取、L. rhamnosus ATCC 53103 (=L. GG, 6×109CFU/日:Ⅱ群)摂取、摂取なし(Ⅲ群)の3群に分けた。
摂取は許可が出て72時間以内に始め、6週間もしくは退院するまで継続された。

対照群と比較して両プロバイオティクスは糞便中のCandida の菌数を有意に下げ(>104CFU/g:P<0.01)、有意差はなかったものの細菌、真菌性の感染症を減少させた。また、L. reuteri 群(3/83)はⅡ群(29/83)、Ⅲ群(36/83)に比較して胃腸症状を伴う未熟児数を有意に下げた(P<0.05)。

その結果、L. reuteri を与えられた未熟児は非経口栄養法から速やかに解放され、最大限のエネルギー摂取量に達する時間も有意に短縮された。

抗生物質による治療日数もⅡ群(5.8日)、Ⅲ群(6.9日)と比較してL. reuteri 群は3.4日に短縮された(P<0.05)。
入院期間も同様にⅡ群(27日)、Ⅲ群(31日)と比較してL. reuteri 群は18日に短縮された(P<0.0001)。

対照群に比較して両プロバイオティクス群では12ヶ月目における神経学的転帰に関する追跡調査においても最適以下の点数のある未熟児数が有意に減少した(P<0.05)。


結論:両プロバイオティクスは未熟児の分便中のCandida 菌数の多量の発生を安全性を損なうこと無く抑えた。L. reuteri を与えられた未熟児は抗生物質治療の頻度が減少し、胃腸の問題や入院日数も減少した。これらの転帰はL. GG摂取の未熟児や対照群の結果と比較して有意差があった。乳児におけるプロバイオティクス摂取は1歳児における神経学的転帰の次善最適を対照群と比較しても有意に減少させる。


Reference

Romeo MG, Romeo DM, Trovato L, Oliveri S, Palermo F, Cota F, Betta P. (2010) J Perinatal., 2010 Apr 22. Epub ahead of print, doi: 10.1038/jp.201057.

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