バクテリアセラピーはどんな人に向くのか? / 対象医療領域

2017年09月04日

抗生物質を必要最低限に抑えるために。

例えば歯周病や風邪などの細菌感染症を治療する際には菌を殺菌する薬剤として抗生物質が使用されます。

抗生物質は、病原菌を短期間で殺菌する力が強いお薬で、感染症の治療には非常に有効な手段です。しかし、その一方で抗生物質は体内の善玉菌や日和見菌も”皆殺し”にしてしまうため、多用するとおなかの調子が悪くなったり、常用すると菌が抵抗力をつけてしまって抗生物質でも除菌できない「薬剤耐性菌」を産んでしまうリスクがあります。

抗生物質にはその他、色々な副作用があるため必要以上に使用することはできません。特に小さな赤ちゃんや高齢者、妊婦には十分に気をつけて処方する必要があります。そのため、健康な時に予防的に服用することもできません。

バクテリアセラピーは抗生物質を避けたい患者さんにも実施できる安心で安全な新しい方法として注目されており、特に新生児の感染症予防や治療の領域から普及していきました。