「虫歯」が「むし歯」になったワケ。

2017年09月04日

むし歯とは???

 

日常よく耳にする虫歯という言葉。どんな病気が知っていますか?

 

caries

 

虫歯とは、口内の細菌がつくる酸によって歯の石灰分が溶け出す病気です。

最近では特定の細菌が虫歯発生に関係していることが分かったため、虫歯が細菌による感染症であるという考えが広く認識されるようになっているのです!

 

 

どうして虫歯になってしまうのでしょう?

 

生まれたばかりの赤ちゃんの口腔内に虫歯菌はいません。

虫歯菌は生後約19~31ヶ月に定着すると言われています。

両親の口移しや、大人が使用したお箸やスプーンで離乳食を与える際等に唾液を介して虫歯菌が子どもの口腔内に感染してしまうのです。

大人の口内環境が赤ちゃんにまで関係するなんて責任重大ですね!

 

 

それでは、歯垢って?

歯の表面や歯と歯の間、歯と歯肉の境目などについている白いもの、それが歯垢です。

歯垢は、口の中で繁殖した細菌がネバネバした物質とともに歯に付着してできた汚れで、いわば細菌のかたまりです(バイオフィルム)。

なんと、わずか1gの1000分の1の歯垢に1億個以上の細菌が生息しているのです!

歯垢はネバネバした物質と一緒に歯に強固に付着していて、口をゆすぐだけでは取り除くことができません、歯ブラシを使って丁寧に磨いて取り除く事が必要です。

歯垢が蓄積すると口臭や虫歯、歯周病などの原因となってしまいます。

近年の研究では善玉菌によって歯垢の形成が抑制されることもわかっています。

口臭は生活習慣病とも関係が?

 

あまり知られていませんが、口臭の元となる病気として、生活習慣病が上げられます。

生活習慣病は、糖尿病や高血圧症、動脈硬化や高脂血症などのことですが、どれも口臭と深く関係しているのです。!

そればかりか、最近では歯周病も生活習慣病の1つだとされています。

生活習慣病のほとんどは、生活習慣を良くする事によって改善できるとされています。

健康的な生活習慣と毎日のブラッシングや善玉菌の補給で歯垢(しこう)や舌苔(ぜったい)を取り除き、虫歯菌や歯周病菌を減少させる事が口臭の予防になります。

 

対策はあるの?

虫歯や歯周病は、ある特定の細菌の働きによって起こることがわかってきました。

つまり、その細菌を除去すればほとんどの歯の病気は予防できるということです。

虫歯や歯周病は歯垢(プラーク)が原因の疾患です。近年、歯の表面に付着したプラークは「細菌バイオフィルム( 細菌のコロニーの集合体)」であることがわかってきました。

細菌バイオフィルムの中の細菌が歯に影響を及ぼすと「虫歯」に、歯ぐきや骨に影響すると「歯周病」になるわけです。

バイオフィルムは、洗口剤や抗菌剤では解決できません!歯科によるクリーニングのみ除去が可能で、定期的なクリーニングとL.ロイテリ菌により口内の菌のバランスを保つことは虫歯や歯周病の予防に不可欠です!